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脂質異常症とは

こんにちは☆健康診断でコレステロールが異常ですと指摘されていませんか?

今日はコレステロールが高い病気の総称『脂質異常症(高脂血症)』について説明していきます。

脂質異常症(高脂血症)とは

まず脂質異常症とは血液中の脂質(LDLコレステロール、HDLコレステロール、トリグリセライド)の値が基準値より外れている事を指します。以前は高脂血症と言われていましたが、2007年より高脂血症とは言わず、脂質異常症と呼ぶようになりました。

基準値(空腹時採血)

LDLコレステロール(悪玉) 140㎎/dl以上 高LDLコレステロール血症
LDLコレステロール(悪玉) 120~139㎎/dl 境界域高LDLコレステロール血症
トリグリセライド(中性脂肪) 150㎎/dl以上 高トリグリセライド血症
HDLコレステロール(善玉) 40㎎/dl以下 低HDLコレステロール血症

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

上記の表の通り、数値が異常の場合総称として脂質異常症となります。

2006年までの診断基準には総コレステロール値も指標に入っていましたが、総コレステロールにはHDL(善玉)コレステロールとLDL(悪玉)コレステロールが含まれており、これだけではどちらが多いのか判断出来ないので指標から外されました。

また上記の数値は空腹時の採血となります。空腹時とは10時間以上食事をしていない事です。LDLやHDLはそれほど食事の影響を受けないと言われていますが、トリグリセライドは食後4~6時間後にピークを迎え数値に影響を与えます。また、アルコールと脂肪分を含む食事をすると12時間後でも影響があると言われています。検診を受ける際には、前日はアルコールを控え、絶食で検査を受けましょう。

脂質異常症の原因

脂質異常症は生活習慣病の一つといわれており、食べ過ぎや運動不足、肥満、喫煙、アルコールの飲みすぎ、ストレスなどが関係しているといわれています。

特に、お腹の中に脂肪がたまる「内臓脂肪型肥満」の方はLDLコレステロールやトリグリセライドが多くなり、HDLコレステロールが少なくなりやすい傾向があります。

また、遺伝的な要因によって起こる「家族性高コレステロール血症」と呼ばれているものもあります。このタイプは、遺伝性ではないタイプのものに比べてLDLコレステロール値が著しく高く、動脈硬化が進行しやすいことが知られています。親や祖父母、兄弟など血のつながったご家族に脂質異常症や若くして心筋梗塞を起こした方がいる場合、家族性高コレステロール血症の可能性が高いです。

脂質異常症の怖さ

脂質異常症だけでは全く症状がありません。しかし、症状が無いからと言ってほったらかしにしておくと、じわじわと血管を傷つけて行き、動脈硬化が進んでいきます。特にLDLコレステロールは単独でも強力に動脈硬化を進行させるので注意が必要です。

さらに、危険因子が多い場合にはLDLコレステロール値はもっと厳しい基準に変わります。危険因子というのは、年齢や喫煙習慣の有無、高血圧や糖尿病があるかどうか、家族の病歴はどうかといった要因です。

たとえば肥満などが原因で高血圧や糖尿病などを併発している場合、家族に心筋梗塞や狭心症などの病歴がある場合などには、リスクが高いと判断されLDLコレステロール値を、100~120mg/dl以下にしていきます。

反対に、危険因子が少ない場合には、LDLコレステロール値が少し高めでもリスクが低いと判断され、食事などの生活指導を中心とした治療がおこなわれます。

治療方法

危険因子が少ない場合や境界域型の場合、まずは食事制限と運動で脂質異常症を改善する事が多いです。それでも下がらない場合や危険因子があり高リスクの場合には内服薬でコントロールして行きます。

 

今回は脂質異常症について説明しました。脂質異常症だけでは症状も無く、軽く思われがちですが放置しておくと大変な事になるかもしれません。健診で引っかかったら一度相談する事をオススメします。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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