ひらたクリニック

ひらたクリニック

MENU

ブログ

blog

梅毒急増に注意

1月は行く、2月は逃げると言いますが、早いものであと2日で1月も終了しますね。2月もあっという間に過ぎてしまうと思いますので、一日一日しっかり生活していきたいと思います。

さて、最近気になるニュースを見ましたので皆さんに共有したいと思いブログを更新しました。良かったら最後までお読みください。

ニュース内容

2023年1月24日に国立感染症研究所の報告によると梅毒の新規感染者数は2010年代から増え始め、2019年、2020年は減少したものの、2021年には再び増加ししており、2022年には1万人を突破してしまい、社会問題にもなっています。

グラフ引用:nippon.com

梅毒とは

梅毒は梅毒トレポネ−マによる細菌性の性感染症で、世界中に広くみられます。梅毒は全身に多彩な臨床症状をきたす可能性があり、適切な抗菌薬治療を受けなければ、深刻な健康上の影響が起こってしまいます。また、母子感染により、流産、死産、先天梅毒などを起こします。梅毒は、症例数が多いこと、治療に有効な抗菌薬があること、適切な抗菌薬治療により母子感染を防ぎうることなどから、公衆衛生上重点的に対策をすべき疾患として位置付けられています。

感染経路

感染者の血液、精液、膣分泌液などに含まれており、性行為により非感染者の粘膜や皮膚に直接接触することにより感染します。
性行為には性器の接触だけでなく、口や肛門などの性的な接触すべてが含まれます。
傷口からも感染するため、キスも感染経路となります。

潜伏期間

感染後3週間から6週間前後が潜伏期間になります。

病期

梅毒の症状は、感染後の期間によって第1期から第4期まで分類されます。病期に応じて異なる臨床像を呈する一方で、無症候にもなり得ます。典型的な自然経過を次に示す。なお、全ての症例が全ての病期を辿るわけではないこと、異なる病期の症状や所見が併存する可能性がありますのでご注意ください。

なお、早期顕症梅毒(Ⅰ期、Ⅱ期)は、最も感染性が高い時期であります。また、早期顕症梅毒(Ⅰ期、Ⅱ期)と感染後1年以内の早期潜伏梅毒を早期梅毒、感染後1年以降の後期潜伏梅毒と晩期梅毒を後期梅毒と呼ぶこともあります。

第1期(3週間〜)

3~6週間程度の潜伏期間を経て、感染部位(性器・肛門・口など)に小さなしこりやただれができます。これらの症状は無治療でも自然に消退します。

第2期(3ヶ月〜)

病原体が血液によって全身に運ばれ、バラ疹と呼ばれる痛みや痒みのないうっすらとした赤い発疹が手のひらや足の裏、体全体に出現します。数週間で再び症状は消失していきます。

胃に病変ができることがあるのはこの時期です。幽門前庭部に後発する不整形の多発潰瘍や特異的な扁平隆起性病変など、多彩な所見が出現します。

第3期(3年〜)

全身で炎症が進行し、ゴム腫と言われる腫瘍が、皮膚だけでなく骨や筋肉、内臓に広がります。

第4期(10年〜

全身の臓器や神経が侵され、脳や心臓が障害され死亡に至ることもあります。

治療方法

梅毒と診断された場合、ペニシリン系の抗生物質の飲み薬や筋肉注射で治療します。

抗生物質の飲み薬であれば、毎日薬を服用する必要があります。第1期であれば2~4週間、第2期であれば4~8週間の服用が目安になります。抗生物質の筋肉注射も選択肢になります。

何科にかかればいいのか?
泌尿器科、性感染症内科、皮膚科におかかりください。陰部以外の場所に発疹がある場合、梅毒ではない別の皮膚病の可能性もあるため、皮膚科を受診するとよいでしょう。

 

いかがでしたでしょうか?今回は梅毒について説明させて頂きました。当院にはあまり関係の無い疾患でしたが、最近の話題となっていましたので紹介させていただきました。最後までお読みいただきありがとうございました。

カテゴリー

最近の投稿

月別アーカイブ

pagetop