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便秘と大腸がん

こんにちは。昨日は母の日でしたね。お母さんに感謝の気持ちを伝えましたか?もしくは感謝を伝えてもらいましたか?母の日や父の日などのイベントは普段言えない感謝を伝えるいい機会ですね。

さて、今年の1月と2月に便秘についてお伝えしましたが、『便秘と大腸がん』という気になる記事があったので皆さんにお伝えできればと思いブログを更新しました。

ぜひ見てみてください。

便秘と大腸がん

大腸がんになりやすいのは『便秘』の人!?基準になる『便秘の定義』は『2日以内に便が出ること』

現在までで、腸内細菌の遺伝子変化やその代謝産物の変化が、免疫系、内分泌系、神経系とが相互に作用しあって炎症性腸疾患、がん、うつ病などの幅広い病気と相関していることがわかってきています。

大腸がんの大部分はポリープから発生しますが、大腸のポリープを引き起こす原因は大腸粘膜の慢性炎症です。

腸の中の炎症を引き起こす原因には、食事、環境要因、運動不足、ストレス、毒素など様々なものがあり、原因を1つに絞ることはできませんが、最もわかりやすい腸の中に炎症を起こす状態といえば便秘です。

ヒトは体の中の不要なものを毒素として体の外に排出します。便を腸の中にいつまでも残しておいていいはずがありません。

大腸がんになる人は『便秘』の人に多い

疫学的データを見ると、実は便秘と大腸がんのリスクにははっきりとした相関は認められていません。

日本から報告されている研究のように、便秘と大腸がんの相関を認めたというものもありますが、逆に便秘の人の方がリスクが下がるという研究結果も報告されています。

しかし、便秘と大腸がんには深い関わりがあります。大腸がんができやすい部位は約7割が肛門に近い直腸とS状結腸です。直腸とS状結腸は、便が長時間溜まりやすい部位なので、便が長く留れば留まるほど、つまり慢性的に便秘を抱えている人では、発がん物質である便が直腸やS状結腸に長く貯留して、発がんの危険性が高まると考えられています。

近年、食事の欧米化などにより大腸がんが急増しており、女性のがん死亡原因の第1位、男性でも第2位(2021年)、罹患数は男女ともに第2位(2019年)となっており、今後ますます大腸がんが増えることが予想されます。

『あなたは便秘ですか?』

便秘ですか?と聞かれて便秘ではないですと答える人の中には、排便が2~3日に1回しかない人も多く含まれます。

それは便秘の定義が難しいからに他なりません。

便秘の定義は様々ですが、原則男性なら1.5日、女性なら2日以内に食べた食事から作られた便が出なければ便秘です。

便秘かも?と思ったら、まずは食生活と生活習慣を見直すことから始めましょう

〇 水分不足ではないか?

〇 食事の量が少なくないか?

〇 運動不足ではないか?

〇 規則正しい生活か?

〇 トイレに行く時間があるか?

〇 便意を我慢していないか?

 

便秘でお困りの方、下剤を常に内服されている方、便秘がちで大腸がんが心配な方など、一度大腸内視鏡検査を受けられることをお勧めします。

また、これまでに便秘で悩むことがなかったのに急に便秘をするようになった場合、大腸がんを疑う必要があります。大腸がんの病状がある程度進行すると、急に便秘になる可能性があるからです。大腸がんになるとなぜ便秘になるのでしょうか?

それは、大腸の中を便が通過するときに、大きくなった腫瘍(がん)が邪魔をして通りにくくなっているからです。大腸がんの初期ではそれほど便秘を自覚することはないかもしれませんが、大腸がんが進行して腫瘍が大きくなるほど便秘を実感しやすくなります。

急に便秘になったからといって必ず大腸がんになっているとは言い切れません。しかし、便秘になったのには何か原因があるはずです。もしかしたら他の病気が隠れている場合もあります。

便秘が気になったらまずは病院を受診し、できるだけ早く検査を受けましょう。

便秘と下痢を繰り返す方

便秘・下痢を繰り返す場合も要注意です。

大腸がんでは大腸の内腔が狭くなるため便が出にくくなることもありますが、進行した大腸がんになると逆に下痢が続くことがあります。狭くなった大腸からなんとか便を肛門まで送ろうとして、腸の動きが活発になるからです。

便秘じゃなくて下痢だから大腸がんではない、ではなくお通じのトラブルを自覚したときは、一度診察を受けられることをお勧めします。

 

いかがでしたか?美味しく食べ物を摂るためには、排泄も大切です。ご自身の排泄状態を一度気にしてみてください。胃腸がしっかり動いてくれていることを確認していただければと思います。便秘・下痢に限らず大腸が気になる方も40歳以上の方には、大腸内視鏡検査をお勧めします。その際、腹部の何かしらの症状があれば保険適応で検査を受けられます。一度ご相談ください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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