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こんにちは。
今週は梅雨本番なジメジメした天気になりそうですね。気温も高くなりそうですので、水分補給を忘れない様にしてくださいね。
さて、本日は先週に引き続き高血圧について説明していきたいと思います。
良かったら最後までお読みください。
高血圧症の治療方法
先週お伝えした通り、高血圧症には『二次性高血圧症』と『本態性高血圧症』の2種類あります。『二次性高血圧症』は高血圧になる原因を特定する事が出来れば、治療する事が可能です。
『本態性高血圧症』は生活習慣やストレス、遺伝的体質などが組み合わさって起こると考えられています。その為、治療方法は人によって様々ですが、一般的には食事療法や運動療法を行う事で、一定程度の降圧効果を得る事が出来ます。
食事療法や運動療法を行っても、効果が不十分な場合にはお薬の処方を行い、血圧を適正値にしていきます。
食事療法・運動療法
塩分は体に必要な栄養素ですが、取りすぎると体内に水分がたまってしまい高血圧のリスクになることがあります。1日の塩分摂取量を6g未満に減らしましょう。塩味がない食事は寂しいと感じることもありますが、だしを生かした味付けにしたり、減塩しょうゆや減塩みそを使用する事で無理なく減塩できる場合もあります。
エネルギーの取りすぎは肥満につながります。肥満は高血圧の発症や悪化に関連しているといわれているため、適切なエネルギー量を意識することが大切です。1日に必要なエネルギー量は、年齢や性別、身体活動量などを考慮して決められます。人によって異なるため、一度調べてみる事をオススメします。
適度な飲酒は体によい影響を与えることもありますが、習慣的な飲酒や飲みすぎは血圧を上昇させます。また、お酒のおつまみは塩分の過剰摂取に繋がる上に、エネルギーを取りすぎてしまう可能性があり、肥満を招く原因となるため注意が必要です。1日の飲酒量の目安としては、男性の場合はビールなら中瓶1本、日本酒なら1合、ワインなら2杯弱までとなります。女性の場合はこの量の半分が目安です。
新鮮な野菜や海草、果物などに多く含まれるカリウムは、血圧上昇に関わるナトリウムを尿中に排出するはたらきがあります。一方で果物は果糖も多く、食べすぎによって血糖や中性脂肪の上昇、肥満を招く可能性があるので注意が必要です。
●運動療法
運動は血管を広げ、血圧を下げる効果があるのと、肥満対策にもなり、高血圧の治療には必須です。運動の強度としては『ややきつい』と感じる有酸素運動を行う事をオススメします。出来れば毎日30分以上行う事が理想とされていますが、無理をせず、出来る限り継続できる方法で長く運動を行う方が良いとされています。
薬物療法
血圧を下げる薬は沢山の種類がありますがここでは代表的なお薬を説明していきます。
●カルシウム拮抗薬
カルシウム拮抗薬は、日本で一番多く処方され、7割以上の患者さんが飲まれている降圧薬です。最も安全に、そして確実に血圧を低下させます。狭心症の治療にも使われます。注意点として、グレープフルーツなど柑橘類との相互作用をご存じの方もおられるでしょう。副作用には、歯肉肥厚、下肢のむくみ、顔のほてりなどを見かけますが、どれも程度は軽く、服薬には影響を与えない場合が多いです。
●アンジオテンシンIIタイプ1受容体拮抗薬(ARB)
ARBは、日本で2番目に処方数が多いお薬です。アンジオテンシンIIが血管内の受容体に結合すると、血管が収縮します。この受容体の入り口を遮断することで、アンジオテンシンIIが結合できなくなり、血管が収縮せずに血圧が低下します。このお薬は副作用として高カリウム血症があります。また、妊娠したら中止が必要です。
●アンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACEI)
ARBはアンジオテンシンIIが受容体に結合しないようにフタをする役割でしたが、ACEIは、そもそもアンジオテンシンIIの産生を抑えることにより血圧を低下させます。副作用として、空咳があります。アンジオテンシンIIが減る代わりに、咳を引き起こすブラジキニンという物質が増加するためです。またARBと同様に妊娠したら中止が必要です。
●利尿薬
日本人は食塩感受性が高いと言われています。食塩感受性とは、塩分をとった量に応じて血圧が上昇する体質のことです。厚生労働省によれば、健康な日本人の成人男女が目安とすべき1日の食塩摂取量は男性で7.5 g、女性で6.5 g未満です。さらには、日本高血圧学会が理想とする目標は6 g未満とされ、WHO(世界保健機関)ではこれを5 g未満としています。日本人の平均的な食塩摂取量は現在のところ1日10 g前後ですから、まだまだ減塩の余地はあると言えます。しかしながら、一口に減塩といっても長年の生活にしみついた食習慣を改めるのは容易でなく、まずは、体の外に塩分を排泄する利尿薬に頼りつつ、時間をかけて対策するという方法を取る事も効果的と言えます。
いかがでしたでしょうか?今回は高血圧の治療方法について説明していきました。
お薬についてはまだ他の種類もありますが、代表的な4種類だけにさせていただきました。飲まれている方も多いのでは無いでしょうか?高血圧症自体が大きな問題(健康被害)になる事は少ないですが、合併症を引き起こさないようにしっかり血圧のコントロールをして行きましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。