こんにちは。

寒い日があったかと思うと暖かかったり、体調を崩しやすい時期ではあると思いますが、少しずつ春に近づいていると思うと少しワクワクしませんか？

桜が咲き誇る日もそう遠くありませんね。楽しみです。

今回のブログは、1月末から増えている感染性胃腸炎。やはり当院でも受診される方が多いです。

2月には感染性胃腸炎についてお伝えしました。今回は、そんな調子の悪い時にどういったものを食べるのが良いのかをお伝えしたいと思います。

よかったら見てください。

感染性胃腸炎とは
まずはおさらいです。感染性胃腸炎とは、なんらかの微生物が原因となって引き起こされる腸の病気の総称です。突然の嘔吐・下痢・腹痛や発熱などの症状を起こします。

原因になる微生物は、細菌・ウィルス・原虫・寄生虫・真菌などさまざまです。感染性胃腸炎のなかでも代表的なものとしては、ウィルスにより起こるウィルス性胃腸炎と、細菌によって起こる細菌性胃腸炎があり、これらは感染性胃腸炎の大半を占めています。

ウィルス性胃腸炎
感染性胃腸炎の中でもっとも多いです。病原体としては主にノロウィルス・ロタウィルス・アデノウィルスの3つが多いとされています。

細菌性胃腸炎
嘔吐を伴うことはありますが、中心となるのは腹痛や下痢、血便などの下腹部症状です。

治療方法

主な治療は、胃腸炎の症状を緩和する対症療法となります。
嘔吐や下痢は、悪いウィルスを体の中から追い出そうとする体の防御反応なので、下痢止めを使って止めることはしません。そのため何度も続く嘔吐や下痢はしんどいですが、出し切ります。ひどい場合であれば、水分摂取を促したり、飲水できなければ病院で点滴を行ったりします。

食事と水分補給

胃腸炎になると食事を摂るのも難しくなります。しかし、適切な食事を選ぶことで、消化器への負担を軽減しながら、回復を早めることが可能です。
脱水を避けるため、まずは水分補給！

症状がひどく食べ物を受け付けないときにも、脱水症状を避けるために水分補給を行いましょう。一度に大量に飲むのではなく、小まめに補給するようにします。ただし、飲んでもすぐに吐いてしまうときは飲まない方が良い場合もありますので、医師の指示に従ってください。

下痢をしているときには、できるだけ胃腸に負担をかけないようにすることが大切です。下痢・嘔吐や高熱による大量の発汗があると、水分と共にナトリウムやカリウムなどの電解質も失っている為、水だけではなく電解質も補給する必要があります。水分補給には、電解質と糖質がバランスよく配合され体に吸収されやすくなっている経口補水液がおすすめです。

食事については腹痛があるうちは絶食し、下痢や嘔吐の症状が軽くなってきたら、おかゆ・野菜スープ・煮込みうどん・すりおろしたリンゴ・豆腐などの「胃腸にやさしい、消化の良い食事」を少しずつ摂るようにしましょう。

ポイント
①消化の良い食品や調理方法を選びましょう
②胃酸の分泌を高める食品は控えましょう
・香辛料の多いもの（こしょう、唐辛子など）
・甘みの強いもの（煮豆、まんじゅうなど）
・食塩の多いもの（漬物、塩辛など）
・酸味の強いもの（酢の物、かんきつ類など）
・嗜好飲料（アルコール飲料、炭酸飲料、コーヒー、紅茶、濃い緑茶など）
③食事はゆっくりよく噛んで食べましょう
④冷たいものは一気に飲まないようにしましょう
⑤食後は休息をとりましょう

バナナは消化が良く、カリウムを補給できるため、胃腸炎時でも食べやすい果物の一つです。ただし、食べる際はよく熟したものを選び、少量から試しましょう。

一方、食べやすいヨーグルトですが乳製品であるため、人によっては消化不良を起こす可能性があります。特に下痢が続いている場合は、一旦避けたほうが無難です。

また、コーヒー・炭酸飲料・アルコール類・かんきつ系の果汁ジュース・牛乳などの飲みものは、お腹がゆるくなりやすく、下痢を悪化させる可能性があるといわれています。感染性胃腸炎の治療中は飲まないようにしましょう。

いかがでしたか？

症状がよくなるまで個人差はありますが、数日から1週間程度かかります。
胃腸炎の症状が治まったからといって、すぐに通常の食事に戻すのは避けたほうが良いでしょう。目安としては、嘔吐や下痢がなくなり、消化の良い食事を摂っても問題がない状態になってから、徐々に通常食に戻していきます。最初はおかゆやうどん、野菜スープなどの軽い食事から始め、次第にご飯や鶏肉、白身魚などのタンパク質を増やしていきましょう。脂っこいものや香辛料の多いものは、症状が完全に落ち着くまで控えることをおすすめします。

最後までお読みいただきありがとうございました。