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こんにちは☆
秋が無くいきなり冬に突入したような季節ですね。体調をくずしていませんか?
皆さん聞きなじみが少ないかも知れませんが、今日はフレイルについて説明したいと思います。
フレイルとは
フレイルとは、分かりやすく言えば「加齢により心身が老い衰えた状態」のことです。2014年に日本老年医学会が提唱して以来、介護予防のキーワードとして注目を集めており、厚生労働省も高齢者のフレイル予防事業を立ち上げています。
フレイルは、早く介入して対策を行えば元の健常な状態に戻る可能性があります。高齢者のフレイルは、生活の質を落とすだけでなく、様々な合併症も引き起こす可能性があります。
フレイルの基準やフレイル状態になるとどのようなことが起きるかについてお伝えします。
フレイルの原因
フレイルを引き起こす原因は、大きく3つの要素に分けられます。『身体的な衰え』・『心理・精神的な衰え』・『社会性の衰え』
『身体的な衰え』の原因としては、骨・関節・筋肉など運動機能に関わる器官の衰えが挙げられ、歩行や立ち座りなど日常生活を送るうえで必要な動作に支障をきたしている“ロコモ”と呼ばれる状態、筋肉量が減少する“サルコペニア”と呼ばれる状態などが含まれます。慢性疾患や多剤併用などがこれらを加速させ、運動量の低下や食欲減退から、低栄養となり、筋力の低下を起こす悪循環が知られています。
『心理・精神的な衰え』の原因としては、加齢に伴う認知機能の低下や抑うつ気分などが挙げられ、家事や買い物などさまざまな場面で適切な行動・判断ができにくくなることなどが問題となります。
『社会性の衰え』の原因としては、社会的に孤立しがちになることで引きこもりや孤食(1人で食事をすること)などが挙げられます。
また、フレイルの特徴は、上で述べた3つの原因が重なることでさらに状態が悪化していくことです。
たとえば、身体機能の衰えによって外出が億劫になることで引きこもりがちの生活になり、それが社会性の低下を引き起こします。また、引きこもりがちな生活が続くことでさらに身体機能や認知機能が低下することにもつながり、心身の機能がどんどん衰えていくという負のスパイラルに陥るのです。
フレイルは、健康な状態と介護が必要となる状態の中間の状態を指します。
年齢のせいと間違われる症状が多く、痩せてきた、握力が低下してきた(ペットボトルの蓋が開けにくい)、横断歩道が青信号の途中からでは渡りにくいなどが、診断基準にのっとった症状です。
フレイルチェック
それではフレイルチェックをやってみましょう。
3つ以上あてはまる場合はフレイルかもしれません。
また、上記のチェックに当てはまらなくても現在、5種類以上の病気で治療中の方もフレイルの可能性があります。
治療方法
フレイルの有効な治療法はなく、フレイル状態であると判断された場合は、更なる心身機能の低下を防ぐためのリハビリテーションや生活改善を行う必要があります。
具体的には、適正な筋肉量や骨量、そしゃくや嚥下など食事を取ることに関わる機能を維持するために必要な栄養バランスの取れた食事、適度な運動習慣、趣味やボランティアなどの社会参加をうまく取り入れた生活を送ることが大切と考えられています。
予防方法
フレイル状態に至ると適切な対処をしなければ介護が必要な状態に心身の機能が低下していくことになります。そのため、まずフレイルに陥りやすい危険因子を十分に調べ、個人にあった予防方法を実践することです。年齢を重ねたら、心身の機能が低下しないよう食事や運動などの生活習慣に注意し、積極的に人と接するなど社会性を失わないよう注意する必要ことが大切です。
また、人は年齢を重ねるごとにさまざまな病気を発症しやすくなります。病気はフレイルの状態をさらに深刻化させる危険がありますので、定期的に健康診断などを受けて健康管理を続けていくことも大切なポイントです。
今回はフレイルについて説明しました。これからどんどん耳にする言葉になっていくと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。