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色素内視鏡検査とは

みなさんは色素内視鏡検査って聞いた事ありますか?

聞き馴染みのない言葉ですが、当院ではほぼ全例にこの色素内視鏡検査を行っております。

今回はこの色素内視鏡検査について説明して行きます。

色素内視鏡検査とは

色素内視鏡検査とは、内視鏡観察方法の一つで、画像強調観察に分類されます。色素を撒布して周囲との境界を明瞭にしてコントラストを強調するコントラスト法と、色素を撒布して直接組織を染色する染色法、生体との反応を利用した反応法、蛍光法があります。

コントラスト法は撒布された色素が陥凹部位にたまることで凹凸の変化を強調したり、色調の変化を強調する方法である。

染色法は色素と生体組織の反応により色素が吸収されるのを利用し、生体組織の染色像を観察する方法であり、吸収機能や病態などを調べる目的で行われます。

薬剤の種類

・コントラスト法・・・インジゴカルミン、カルジオブルー、ブリリアントブルー等

・染色法・・・メチレンブルー、トルイジンブルー等

・反応法・・・ルゴール、クリスタルバイオレット、コンゴ-レッド等

・蛍光法・・・フルオレスチン等

色々な検査方法があり、部位や検査の目的によって使い分けられています。当院ではインジゴカルミンを使用してコントラスト法での観察を行っております。

実際の検査の写真を見て頂きましょう。(患者さんの同意を得て写真を掲載させていただいております)

胃カメラでの観察

胃カメラ検査の場合、当院では基本的に全体を観察してから、色素を散布し再び観察していきます。

では、まずは色素を撒く前の写真を見ていただきます。

1枚目が胃に入ってすぐ(噴門直下)の写真です。2枚目が胃の一番大きくなる部分(胃体部)です。

次にインジゴカルミンを散布した写真をご覧ください。

色素を撒く事でシワの部分に色素が入り、凹凸がはっきり見える様になりました。シワの入り方であったり、隆起している病変であったり通常では見逃してしまいそうな病変を発見しやすくなります。

次に大腸カメラの時の写真を見て頂きましょう。

大腸カメラでの観察

大腸カメラの観察ではすべての腸に撒くのでは無く、怪しい部分や大腸ポリープに対して色素を散布し、観察を行います。この患者さんは大腸ポリープがありましたのでポリープに対して色素を撒いて観察しました。

まずは色素を撒く前の写真です。

ポリープがあるのが分かるでしょうか?では色素を撒いてみましょう。

どうでしょうか?見え方が変わりました。ポリープにもシワやくぼみがあり、そのシワやくぼみを観察する事で良性か悪性かをある程度判断しています。小さくても悪性を疑う場合はその場で取らず、入院で取る必要がある場合もあります。

インジゴカルミンについて

当院では色素内視鏡検査はインジゴカルミンのみとなります。このインジゴカルミンは比較的人体への影響が少ないとされており、安全に使用する事ができます。

検査後の注意点

インジゴカルミンを使用しても注意点は特にありませんが、唾液や便に青い色が出て来る事があります。また、尿に青い色が付く場合があります。身体にとって無害ですので、ビックリしますが安心してください。

いかがでしたでしょうか?当院では色素内視鏡検査を用い観察を行い、見逃しをなるべく無くすよう検査を行っております。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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