ブログ
blog
blog
こんにちは。もう今年も残すところあとわずかになりました。やり残した事は無いですか?
今回は胆石について説明したいと思います。
胆のうの働きとは
まず胆のうとはどういう働きをする臓器かご存じでしょうか?詳しく説明していきます。
胆のうは肝臓の下に位置する臓器で、長さは約10㎝、幅4㎝程度の大きさです。
肝臓では胆汁を1日約1ℓ作られます。そして、この胆汁を胆のうに溜める事で水分を減らし約5~10倍に濃縮されます。濃縮し溜めていた胆汁を食べ物が流れてきたタイミングで放出します。食べ物に胆汁が混ざる事で脂肪分を消化しやすくなり、吸収の効率も上がります。
これが胆のうの働きです。
胆石になる原因
胆石とは胆のうに石が出来る状態です。胆のうは収縮拡張を繰り返して内部の洗浄を行っていますが、収縮と拡張が十分に行われないと胆汁が残り、結晶化していきます。徐々に溜まっていき、大きくなると胆石になります。石の種類はコレステロール石と色素石の2種類があります。コレステロール石の方が多く、糖尿病や高コレステロール血症の患者さんに発症しやすくなっています。色素石は胆汁の感染によって引き起こされます。
症状
胆石があるだけでは症状は出ません。胆石が胆管へ出る道『胆道』で詰まると胆道痛が起こります。胆道痛は右肋骨の下の痛みやみぞおちの痛み、また右肩の放散痛がみられます。また、胆石が原因で炎症が起こると急性胆のう炎となり高熱が出ます。胆汁が十二指腸へ排泄されなくなると、血液中にビリルビンが流れ込みます。血中にビリルビンが流れると黄疸になります。黄疸は目の白目部分が黄色くなったり、尿が茶褐色になったり、肌が黄色くなります。
検査
胆石は超音波エコー検査で発見される事が多く、次にCT検査、MRI検査などでも発見されます。特に超音波エコー検査は身体に侵襲が無いため簡単に検査する事が出来ます。
治療方法
症状の無い場合は基本的には経過観察を行います。定期的に超音波エコー検査を受けて頂き、胆石が大きくなっていないか、増えていないかなどを確認します。
腹痛であったり、黄疸を引き起こしている場合は外科的に切除する事が多いです。おなかに小さい穴を数個開けて行う、腹腔鏡下胆のう摘出術を行います。腹腔鏡手術が難しい場合には開腹手術になります。
その他の治療方法としては、お薬で溶かす方法や、体外衝撃波胆石破砕療法(ESWL)と言われる胆石を細かくする方法などがあります。ただ、こちらの方法は時間がかかる事や再発のリスクが高い事がデメリットとして言われています。
今回は胆石について説明させていただきました。最後までお読みいただきありがとうございました。