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先週は胃下垂について説明しましたが、今回は胃の機能性ディスペプシアについて説明していきます。
機能性ディスペプシアってあまり聞いたこと無いかも知れませんが、実は2013年に健康保険対象の病名として認定された病気です。
機能性ディスペプシアとは
胃の痛みや胃もたれなどの症状が続いているにもかかわらず、胃カメラ検査・腹部エコー検査・血液検査などを行っても異常がみつからない病気です。
胃カメラ検査を行うと、胃炎や逆流性食道炎を認めても症状があるとは限らず、逆に症状があっても異常所見が認められないことが多々あります。
そこで、症状があってもそれを説明できる異常が見つからない場合、胃に炎症があってもなくても「機能性ディスペプシア」と定義されるようになりました。
症状
では、どんな症状があれば機能性ディスペプシアとされるのでしょうか。
具体的には胃の症状になります。胃もたれやみぞおちの痛み、胸やけや吐き気、少し食べただけで満腹になる『早期満腹感』などがあります。
こういう症状が継続している状態の時、機能性ディスペプシアを疑います。
診断
上記の様な症状が続いているだけでは機能性ディスペプシアと診断されません。冒頭にも説明したように、様々な検査を行っても異常を認められない場合機能性ディスペプシアと診断されます。
なぜなら、上記の症状には大きな病気が隠れている場合があります。胃十二指腸潰瘍であったり、ガンでも胃もたれや痛みが出る場合があるからです。ですので、症状だけで機能性ディスペプシアと診断する事は難しいのです。
血液検査や、胃カメラ・腹部エコー・CTなど様々な検査を行いそれでも、原因が特定出来ない事を確認します。
原因
ストレスや食生活の悪化、睡眠不足や過労などが原因とされています。
ストレスや睡眠不足が続くと胃の動きが悪くなったり、胃酸を多く出す事により食道に負担をかけます。
また、食生活も大きく関係していて、過食・早食い・高脂肪食・刺激物の摂取なども原因の一つとされています。
治療方法
生活習慣の改善・・・多くはストレスや食生活の乱れからくるとされていますので、まずはそれらを見直します。ストレスを減らす事はなかなか難しいですが、運動をしたり、趣味を増やしたりしっかり睡眠を取る事を心がけましょう。
お薬による治療・・・胸やけやみぞおちの痛みの症状に対しては胃酸を抑える薬を処方します。胃もたれや早期満腹感の症状には胃腸の動きを良くする薬を処方します。
お腹の症状が長く続くととてもしんどく、さらにストレスを感じてしまう場合も。症状がある場合には早めにご相談ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。