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今回は胃潰瘍 『症状と原因』についてです。
胃潰瘍の症状
腹痛・・・一番多い症状としては、お腹の痛みです。みぞおちが一番多く、左わき腹にかけて痛みを訴える方もいます。まれに背中の痛みを訴える方もいます。
痛む時間は食後が多く、食べすぎると痛みが長時間続く場合があります。また、空腹時に痛みが起こり食事をすると収まる場合は十二指腸潰瘍が疑われます。
胸やけ・吐き気・嘔吐・体重減少・・・胃潰瘍になると胃酸の分泌のバランスが崩れて、胸やけやげっぷ、さらには吐き気や嘔吐を引き起こします。こういった症状に伴い、体重減少がみられる場合があります。
吐血・・・胃潰瘍が進行すると、胃粘膜より血管が露出してきます。露出した血管に傷がついた場合、大量の出血を伴い、吐血してしまいます。出血量が多くなると、貧血になり冷や汗や血圧低下、動悸が出現する場合もあります。
下血・黒色便(タール便)・・・出血量が少量の場合は便にススが混じったような感じになり、大量に血液が混じるとドス黒い便(タール便)が出てきます。
胃潰瘍の原因
胃潰瘍の原因といえばストレスと思う方も多いと思いますが、実は一番多い原因はピロリ菌と言われています。また、最近増えてきているのは非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs製剤:解熱鎮静剤)による胃潰瘍です。詳しく見ていきましょう。
ストレス性・・・ストレスが過度にかかると、迷走神経が興奮し、攻撃因子である胃酸の分泌が増加します。また、内臓神経も興奮し、胃粘膜の血流が低下します。低下する事により、胃粘液の分泌が低下し防御因子が低下します。この、攻撃因子と防御因子のバランスが崩れると、胃潰瘍になってしまいます。
ピロリ菌・・・胃潰瘍になった人を調べると約7~8割の人がピロリ菌に感染している事がわかりました。ピロリ菌に感染していると胃の粘膜が傷つき胃粘液の分泌が低下し、バランスが崩れ胃潰瘍になってしまいます。
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs製剤:解熱鎮静剤)・・・この非ステロイド性抗炎症薬は抗炎症作用、鎮痛作用、解熱作用、抗血小板作用など様々な薬理作用を持ち、解熱、鎮痛、頭痛、リウマチ、などに対し、薬局などでも普通に売られおり、薬名としてはアスピリン・ボルタレン・ロキソニンなどがあります。このお薬はプロスタグランジンの合成を抑制し、胃粘膜を障害されます。非ステロイド性抗炎症薬を飲んでいない人と比べると胃潰瘍の発生は約10倍多くなると言われています。
胃の痛みは様々で、原因も様々です。一概には言えませんが、胃の痛みがある場合は一度ご相談ください。
次週は胃潰瘍第三弾『治療方法』についてです。
『治療方法』はこちら