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手足口病について

こんにちは。もう6月になりましたね。

涼しい日があったと思うと、暑い日があったりと体調管理が難しい時期ですね。近頃は体調を崩されて、発熱がある方の受診が多い日もあります。新型コロナウィルスによる感染症が確認されて以降、発熱があると不安になりますよね。

また5月に入ってから手足口病が流行っているという報告があります。今回は、手足口病についてお伝えします。ぜひ見てみてください。

手足口病とは

手足口病は夏季に流行し、7月にピークを迎えるウィルス性の感染症です。原因ウィルスは「エンテロウィルス」と「コクサッキーウィルス」で、複数の種類があるので何度もかかる可能性もあります。患者のほとんどは小児で、5歳未満の小児が80%を占めますが、まれに大人も感染します。

そんな手足口病ですが、夏季に流行するとお伝えしたばかりなのですが、全国的に感染者が増加しているのです。大阪府内の定点医療機関あたり(以下、定点あたり)報告数は、第15週(4月8日~14日)以降増加しています。第20週(5月13日~19日)における定点あたり報告数は2.95人です。大阪市北部においては、定点あたり報告数5.17人と警報レベル5を超えました。

感染経路

手足口病は人から人へ感染するウィルス感染症です。

感染経路は主に3つで、感染者の咳やくしゃみなでで排出されたウィルスを吸い込む事で感染する飛沫感染、感染者の唾液や鼻水などに存在するウィルスが間接的に体内に入る事で感染する接触感染、感染者の便に存在するウィルスが間接的に体内に入る事で感染する糞口感染が挙げられます。

症状

原因となるウィルスに感染した後、3~5日ほどの潜伏期間を経て口の中、手のひら、足の裏、肘、膝、お尻などに小さな水ぶくれが現れるのが特徴です。水ぶくれは痛みやしびれなどを引き起こすことがあり、特に口の中の水ぶくれは飲食の刺激などで破れると口内炎のような潰瘍形成することも少なくありません。そのため、十分な飲食ができなくなるケースもあります。

また、発症者の約3割には38℃以下の微熱が見られますが、多くは数日で自然に解熱し後遺症を残すことはまずありません。しかし、まれに体内で増殖したウィルスが血液に乗って髄膜や脳に波及すると、髄膜炎やのうえんなどの重篤な合併症を引き起こすことがあります。

さらに近年では、手足口病の症状が軽快して1か月以内に、手足の爪が剥がれ落ちるといった症状があることも報告されているので、症状が落ち着いた後も慎重に経過を見ていく必要があります。

手足口病に大人が感染したら?

子供に多い病気ですが、感染の原因がウィルスであるため大人でも感染する場合があります。

大人が手足口病に感染した場合、発疹のかゆみと痛みなども含め、子供より重症化しやすい傾向にあり、子供に比べて発疹が強く現われます。

初期症状としては、発熱、全身倦怠感、関節痛、頭痛、咽頭痛、下痢、嘔吐です。これらの症状の後に、皮膚の水疱性発疹(水ぶくれ)口腔内の水疱性発疹が現われます。

初期症状が治まるまでは約10日間程度かかり、皮膚や口腔内症状が治まるまでは約14日程度続きます。子供が感染した場合と比較して症状が強く表れ、長い期間続きます。

治療法

現在効果的なワクチンや特効薬はなく、対症療法が用いられます。

口の中にできた水疱に対して、解熱鎮痛薬で痛みを和らげたり、粘膜保護剤の軟膏などが処方される場合があります。

手足口病に感染した場合は、自宅で安静にして回復を待つ事が推奨されます。

予防法

ウィルス感染のため、飛沫や手指を介して感染します。感染している家族がいる場合は、基本的に食器やタオルの共有は避けましょう。

手足口病のウィルスはアルコールでは消毒できません。流水と石鹸での手洗い、うがいを行うようにしましょう。また、おもちゃや手で触れる物の有効な消毒薬としては、次亜塩素酸ナトリウム液がありますが、消毒適正濃度は水1リットルに市販のキッチンハイターを10ml入れたもの(0.05%)となります。

キッチンハイターを使用するときは、必ず換気を行い、眼鏡と手袋の着用をするようにしてください。

液を布にしっかり含ませ絞ってから拭いていきます。拭き終わった後は、必ず清潔な布やキッチンペーパーなどを用いて十分に水拭きしてください。金属製の物は錆の原因にもなるので水拭きはしっかり行うようにしましょう。

 

いかがでしたか?

最近は感染症の時期がずれたり、長引いたりしています。当院では発熱がある場合の受診は、新型コロナウィルスとインフルエンザによる発熱ではない事を検査で確認させていただいて陽性でなければ診察に入っていただくようにさせてもらっています。そのため一度電話での連絡をいただき検査の予約をしていただきたいと思います。

その場合、院内での待機場所(隔離スペース)がありませんので、院外でお待ち頂く事になりますが、ご了承ください。

また、お子様の診察は行っておりません。15歳以上からは診察可能となります。

気になる症状がある場合は、お問い合わせいただければと思います。最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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