ブログ
blog
blog
前回のブログでは肝硬変について説明しました。その中で肝臓を調べる方法に超音波検査があるとお伝えしましたが、今回その超音波検査(以下、エコー検査)について掘り下げていこうと思います。
エコー検査の種類
・腹部エコー・・・お腹のエコー検査の事です。肝臓・腎臓・胆のう・膵臓・脾臓・膀胱・前立腺・子宮等を観察する事が出来ます。
・心エコー・・・心臓を調べるエコー検査です。心臓の動き・心筋の量・1回に血液を送り出す量・弁の動き方等を見る事が出来ます。
・頸動脈エコー・・・頸動脈(首の動脈)を見るエコー検査です。頸動脈の動脈硬化を調べる事で全身の動脈硬化の程度を知ることが出来ます。また、脳梗塞のリスクなども知ることが出来ます。
・甲状腺エコー・・・甲状腺(のどぼとけの所にある臓器)を見るエコー検査です。甲状腺に異常が無いか見る事が出来ます。
・乳腺エコー・・・乳房を調べるエコー検査です。乳腺に異常が無いか見る事が出来ます。
・胎児エコー・・・赤ちゃんの状態を見る事が出来ます。
上記の様に様々なエコー検査がありますが、当院では腹部エコーが行えますので、今回は腹部エコーに焦点を当てて説明していきます。
腹部エコー検査について
超音波検査とは簡単に言えば魚群探知機と同じで、海の中の魚を映し出すような物です。お腹を海とすれば、肝臓や腎臓は魚という事です。実際のエコー検査では、数㎜単位の小さな物まで見る事が可能です。また検査自体もゼリーを付けてプローベと呼ばれる器具をお腹に押し当てて観察するだけです。
痛みやレントゲンの様な被爆なども無く約20分程度で終わります。
この検査では、脂肪肝や胆石、胆のうポリープ、尿管結石、前立腺肥大などの見つける事が出来ます。
ただ、お腹にガスが溜まっていたり、皮下脂肪が多いとキレイに観察する事が出来ない場合があり、CTやMRI等、他の検査も併用して調べる場合もあります。
腹部エコー時の注意点
・服装・・・お腹を大きく開けて検査をしますので、お腹を開けやすい服装でお越しください。
・空腹で検査・・・最終の食事から6時間は開けて検査を受けてください。水分は飲んで頂いても良いですが、甘いジュースや牛乳などは飲まない様にしてください。
理由)食事をしたり糖分を含む飲み物を飲むと消化しようと胆のうから消化液(胆汁)を出します。胆汁を出した胆のうはしぼんでしまい、観察が出来なくなってしまいます。また、食事をすると腸の動きも活発になってガスが発生します。ガスがあるとガスの後ろの臓器に超音波が届かなくなり見えません。
・畜尿のお願い・・・検査開始30分前からトイレに行かない様にしておいてください。一番良い尿の量は7割くらい溜まっている状態です。ギリギリまで我慢すると検査中しんどくなります。また頻尿などで畜尿が難しい場合は排尿してOKです。
理由)膀胱に尿が溜まっていると膀胱の中がしっかり観察する事が出来ます。また、膀胱の後ろにある臓器も観察しやすくなります。男性の場合は前立腺、女性の場合は子宮や卵巣を観察しやすくなります。
当院では腹部エコー検査を行えますので、お腹の症状がある場合や、検診で肝臓の数値が悪い方などお気軽にご相談ください。
最後までお読み頂きありがとうございました。