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こんにちは。
3月に入り、暖かい日があったかと思えば寒い日もあったりと、身体には負担がかかっていると思います。こんな時ほど、しっかり栄養を摂って、睡眠をとるようにこころがけましょう。
さて今回は、『総胆管結石症』についてです。ぜひ見てみてください。
総胆管結石症とは
肝臓と十二指腸をつないでいる管で、肝臓で産生された胆汁を十二指腸に流す役割をしています。そこにできるのが総胆管結石です。
胆のう結石は無症状が8割と言われていますが、胆管結石は有症状が高率であります。胆管炎の場合は容易に重篤化し敗血症へ移行したり、胆石膵炎では重症膵炎となると生命の危機に陥ることもあるため、無症状でも治療を検討する必要があります。
原因
胆汁中に溶けているコレステロール、ビリルビンなどの物質が様々な原因(胆汁中に過剰に排泄、胆道感染など)により胆汁中に溶けきれなくなり、結晶になります。
症状
胆石が胆管を塞ぐと疝痛(せんつう)(引いては繰り返す痛み)が起こります。食後30分から2時間に右上腹部の痛み、吐き気、嘔吐が起こります。胆石特有なものは、右上腹部を圧迫したときの痛みです。胆管が塞がり、感染が起こると、発熱、悪寒、黄疸がでます。
診断
血液検査で炎症や黄疸が起きているかどうかがわかります。
また胆石の位置や種類、胆道の機能の異常を発見するために、主に腹部超音波検査、胆道造影X線検査、CT検査を行います。
内視鏡検査では、精密検査で、内視鏡的逆行性胆管膵管造影法や経皮経肝胆管造影法などを行います。
治療
内視鏡治療:胆管結石症では、内視鏡を用いた治療が進歩し主流になってきています。
●十二指腸乳頭の開口の確保
まず、チューブや採石(石を切り出す)・砕石(石を砕く)するための処置具を胆管に挿入したり、また胆石・胆汁を排出するために、十二指腸乳頭の開口部を広げる必要があります。十二指腸乳頭の括約筋を切開し広げる方法と、バルーンを使用し広げる方法があります。
●砕石・採石術
十二指腸乳頭より処置具を挿入することにより、胆管結石を砕いたり、採ったり、また搔き出したりすることが可能です。総胆管を塞いでいた結石が搔き出されなくなると、細菌が繁殖した胆汁は十二指腸に流れ、最終的には便と一緒に排泄されます。
総胆管結石の治療は、ここ数年で外科的手術から内視鏡的治療が主流になっているため、入院加療は短期間で済むこともあります。
総胆管結石が原因で起こる胆管炎については、また次の機会にお伝えさせていただきます。最後までお読みいただきありがとうございました。