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こんにちは。
今週はお昼の気温が高くなるようですね。朝晩の寒暖差で体力を奪われないよう気を付けて行きたいものですね。
さて、皆さんの中にも大腸にポリープが出来ていて、取った事がある方も居てるのでは無いでしょうか?でもどうやって取っているのか知っていますか?今回は大腸にポリープの取り方について説明していきます。
ポリープとは
ポリープは粘膜にできた腫瘍の事で、胃に出来ると胃ポリープ。大腸に出来ると大腸ポリープになります。大腸ポリープは放置しているとガン化して大腸ガンになることがあります。大腸ガンのほとんどは「大腸ポリープ」から発生してくるといわれています。
ということは、大腸ガンを予防するためには、「大腸ガンになる前に、大腸ポリープを治療すればいい」ということになります。
当院でも、その場で取り除く事が可能と判断した病変については、そのままポリープを切る治療(外来大腸ポリープ切除)を行っています。大きさやポリープの形によっては入院を勧めさせていただいたり、後日にさせていただく事もあります。
大腸ポリープの取り方
大腸ポリープの切除方法は、ポリープの大きさや位置、形状によって異なりますが、一般的には以下のような方法があります。
生検鉗子・・・こちらは組織の検査を行う場合に使う器具を用いポリープを取り除きます。大きさは5mm以下程度のポリープの芽のような場合に使用されます。この手技の場合ポリープは取っているのですが、手術にはなりません。
ジャンボ生検鉗子・・・ジャンボと名がついている通り、生検鉗子の大きい版です。10mm未満のポリープを取れるように少し大きい専用の器具を使い、ポリープを取り除いています。
CSP(Cold Snare Polypectomy)・・・、CSPは内視鏡検査時に小さな大腸ポリープを切除するために使用される方法の一つです。この方法では、専用のワイヤーでポリープを掴み、小さなループ切開器で切除します。比較的小さな大腸ポリープの切除に適した方法とされています。ポリープが直径10mm以下で表面が平滑である場合、CSPによる切除が可能であるとされています。ただし、ポリープの形状や位置によっては、CSPでは十分な切除ができない場合があります。
内視鏡的粘膜下層剥離術(EMR)・・・内視鏡的粘膜下層剥離術は、内視鏡を用いて粘膜下層を剥離し、ポリープを切除する方法です。ポリープ(病変)の下に生理食塩水を注入し、ポリープ(病変)を浮かせ、そこにスネア(専用のワイヤー)をかけ、電気を通して切除します。CSPよりも広い範囲を切除できるため、ポリープが少し大きい場合(15㎜未満)にも適しています。
内視鏡的ポリープ切除術(ESD)・・・内視鏡的ポリープ切除術は、内視鏡を用いてポリープを切除する方法です。内視鏡を挿入し、ポリープの周囲を注射して麻酔を行った上で、特殊な切除用の針を使って少しづつポリープを切り取ります。この方法は、EMRより広い範囲を切除できるため、ポリープが大きい場合や平坦で取りにくい様な場合にも適しています。また、切除面積が大きい為、入院が必要となっています。内視鏡的に切除する事が出来るのですが、切除するのに時間がかかる事や、粘膜に穴が開いてしまい緊急手術になる場合もあります。
開腹手術もしくは腹腔鏡手術・・・ポリープが大き過ぎたり、粘膜の奥にまで浸潤しているような場合、内視鏡的な方法では切除できない事があります。その場合、開腹手術や腹腔鏡手術などによる外科的な切除が必要になる場合があります。
いかかでしたでしょうか?ポリープを取ると言っても様々な方法があります。当院ではポリープをしっかり観察し、大きさや形状からどの方法で取るかを検討してから切除しています。
当院では生検鉗子からEMRまで行う事が出来ます。もちろんポリープの大きさや、小さくても形状によっては当日取る事が出来ない場合もありますので、ご了承ください。最後までお読みいただきありがとうございました。