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世界エイズデーについて

こんにちは。

今週から12月になりました。早いもので今年も残す所30日を切りました。

早く大掃除をしないといけないと思いつつ、なかなか行動に移せていません。

さて、毎年12月1日は世界エイズデーです。皆さんは世界エイズデーという日をご存じでしょうか?

またエイズ感染症についてどれくらいご存じでしょうか?

今日は世界エイズデーに因み、エイズ感染症について説明していきたいと思います。

良かったら最後までお読みください。

HIVとは

HIVとは、Human Immunodeficiency Virus(ヒト免疫不全ウイルス)のことで、ヒトの体をさまざまな細菌、カビやウイルスなどの病原体から守る(このことを”免疫”といいます)のに大変重要な細胞である、Tリンパ球やマクロファージ(CD4陽性細胞)などに感染するウイルスです。

エイズとは

HIVがTリンパ球やマクロファージ(CD4陽性細胞)などに感染した結果、これらの細胞の中でHIVが増殖します。このため、免疫に大切なこれらの細胞が体の中から徐々に減っていき、普段は感染しない病原体にも感染しやすくなり、さまざまな病気を発症します。この病気の状態をエイズ(AIDS:Acquired Immuno-Deficiency Syndrome、後天性免疫不全症候群)と言います。代表的な23の疾患が決められており、これらを発症した時点でエイズと診断されます。

感染経路について

HIVに感染すると、HIVは血液、精液、膣分泌液、母乳などに多く分泌されます。唾液、涙、尿などの体液では他のヒトに感染させるだけのウイルス量は分泌されていません。

感染は、粘膜(腸管、膣、口腔内など)および血管に達するような皮膚の傷(針刺し事故等)からであり、傷のない皮膚からは感染しません。そのため、主な感染経路は「性的感染」、「血液感染」、「母子感染」となっています。

HIVを予防するには

HIVは血液、精液、膣分泌液などに多く分泌されますので、それらの体液が粘膜や傷のついた皮膚に触れないようにすることが必要です。HIV感染の一番多い感染経路である性行為の場合、HIV感染を防ぐためには、必ずコンドームを使用すること、また、相手に使用してもらうことが重要です。

HIV感染からエイズを発症するまで

HIVに感染した後は、(1)感染初期(急性期)、(2)無症候期、(3)エイズ発症期の経過をたどります。

感染初期では、HIVは体内で免疫のしくみの中心であるTリンパ球などに感染し、急激に増殖します。このため、感染者は発熱などのインフルエンザ様症状がみられることもありますが、感染者の体内の免疫応答により、数週間で消失します。

その後、無症候期に入ります。無症候期は数年〜10年以上続く人もいますが、感染後、短期間のうちにエイズ発症をする人もいます。無症候期の間も、HIVは体の中で毎日100億個くらい増殖しており、Tリンパ球は次々とHIVに感染して平均2.2日で死滅していきます。そのため、免疫に大切な細胞が体の中から徐々に減って行きます。

健康な時には血中1μl中に700〜1500個あるTリンパ球が200個未満になると免疫不全状態となり、日頃かかることのない様々な病気にかかりやすくなり、エイズを発症します。

HIVに感染したかを調べるためには

HIVに感染してから2〜6週間(急性期)には、50〜90%の人に何らかの症状(発熱、リンパ節腫脹、咽頭炎、皮疹、筋肉痛、頭痛、下痢等)がみられると言われています。

しかし、いずれもHIV感染に特異的な症状ではないため、HIVに感染したかを調べるためにはHIV検査を受けるしかありません。HIV検査は全国のほとんどの保健所等で無料・匿名で検査が受けられます。

有料ですが、医療機関でもHIV検査は受けられます。陰性であればその日のうちに結果が判明する「即日検査」を実施している保健所も増えています。少しでもHIV感染の心配があれば、検査を受けてみてください。

早期発見が重要です

HIV感染症の治療開始の遅れは、生活の質の低下や生命予後の悪化につながります。

しかし、現状では、エイズの発症によって、HIVに感染していたことが分かる例がHIV感染者全体の3割を占めています。エイズを発症して未治療の場合の予後は2〜3年です。

エイズを発症してからの治療もある程度は奏功しますが、その効果は、発症前と比較して明らかに劣ります。エイズ発症前の無症候期の間にHIV感染を知ることができれば、定期的な医療機関での受診およびフォローアップ検査により、最適な時期に治療を始めることができます。

参考文献:HIV検査相談マップ エイズ予防情報ネット

いかがでしたでしょうか?

HIVに感染しても正しい知識を得て、正しく治療をする事でエイズの発症を抑える事が出来ます。

当院では検査やフォローする事は出来ませんが、ご不安でしたら一度ご相談ください。

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