
お腹が張る
お腹が張る
お腹が張るとは、腹部に違和感や膨らみを感じる状態を指します。ガスが溜まっているような感覚、胃や腸に空気や内容物がたまっているような圧迫感、あるいはお腹全体が「パンパンに膨らんでいる」感じなど、表現は人それぞれですが、日常生活に支障をきたすケースも少なくありません。
腹部膨満感は、次のようなタイプに分類されます。
お腹の張りは、消化器系の異常を知らせる“サイン”であることもあるため、症状が続くようなら早めに受診することが大切です。
腸内にガスが溜まりすぎる状態を「鼓腸(こちょう)」といいます。以下のような原因で発生します。
検査では異常がないのに、腸が過敏になって張り感や腹痛、便秘・下痢などを繰り返す病気です。ストレスや緊張がきっかけとなることが多く、若年層にも多く見られます。
お腹の張りとともに、ガスが頻繁に出たり、おならを我慢できず困るといった訴えがあることも特徴です。
腸内に便がたまっていると、腸の中で発酵が進み、ガスが発生しやすくなります。便秘による膨満感は特に高齢者や女性に多く、生活習慣の改善と適切な排便管理がカギになります。
たとえば乳糖不耐症(牛乳に含まれる乳糖を分解できない体質)では、乳製品を摂取した後に腸内でガスが発生し、お腹が張る、ゴロゴロするなどの不快感を訴えるケースが多く見られます。
腸に炎症や構造的な異常がないにも関わらず、腹痛や下痢、便秘、ガスの増加などの症状が慢性的に続く疾患です。ストレスが大きく関係し、20~40代の女性に多く見られます。
胃に明らかな異常がないにも関わらず、胃もたれや膨満感、早期飽満感(少量でお腹がいっぱいになる)などの症状が続く状態です。消化管運動の異常や胃酸の過剰分泌、自律神経の乱れなどが要因です。
慢性的な便秘は、腸内環境を悪化させるだけでなく、ガスの排出が滞り、腹部膨満を引き起こします。特に高齢者や女性に多く見られます。
腸が物理的に塞がれたり、動きが悪くなったりして内容物が通過しなくなる状態です。強い腹痛や吐き気、便・ガスが出なくなるといった症状を伴います。緊急対応が必要なケースもあります。
腫瘍が腸管を塞いだり、腹水が溜まったりすると、お腹が張った感じが出ることがあります。体重減少や血便、強い疲労感なども伴う場合は、早急な検査が必要です。
消化器の粘膜を直接観察し、ポリープや潰瘍、腫瘍の有無を詳しく調べる検査です。必要に応じて組織を採取し、病理検査も行います。
炎症の有無や貧血、肝機能、膵機能、腫瘍マーカーなど、全身状態や内臓疾患の可能性を探る手がかりになります。
腹部の臓器の状態を調べる検査で、消化器系の疾患を調べるために用いられます。腸のガスや腹部膨満感を引き起こす問題を確認できます。
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