五臓六腑の話|医療法人 好友会 ひらたクリニック|羽曳野市、古市駅の消化器内科・内視鏡内科・内科

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五臓六腑の話

五臓六腑の話|医療法人 好友会 ひらたクリニック|羽曳野市、古市駅の消化器内科・内視鏡内科・内科

2025年12月22日

こんにちは。
ひらたクリニック副院長の井口です。
今年も残す所あと10日を切りました。
当院は今週土曜日が年内最終の診察となります。今週は混み合う事が予想されますので、お時間に余裕を持って来院してください。
今日は五臓六腑の話を書きました。良かったら最後まで読んでください。

五臓六腑の話

昔はよく、お酒を飲んで「五臓六腑に染み渡る」とか言っているシーンが、時代劇だったり、時代小説だったり、伝記であったり、映画であったりでよく見た気がします。

逆に最近はあんまり聞かなくなったのは、テレビを見なくなったからなのか?本を読まなくなったからなのか?映画を見に行かなくなったからなのか?

はたまた、死語になってしまったからなのか?

酒が五臓六腑に染みわたると言うのは、全身にお酒が回るという意味ですが、「五臓六腑」は、お腹の中の臓器を一括りにして表しています。

五臓六腑って?

医学生になって、解剖学の勉強をする様になって「五臓六腑」って何だろうと思った事があります。

「五臓」と言うからには、「臓」が付くだろうという事で「臓」のつく臓器を数えてみました。「心臓」「肝臓」「腎臓」「脾臓」「膵臓」「肺臓」と数えて、6臓器あるぞとなりました。

軽い気持ちで、頭の中で空想にふけっていたら、いきなり難問にぶち当たってしまいました。

いったん頭を切り替えて、「六腑」とはと考えてみたもののこちらは一向に思いつかない。すぐに白旗を上げることにして、調べてみる事にしました。

調べてみた

調べてみると、「膵臓」は「五臓」に含まれないらしい。なぜ、含まれていないかの理由の記載はなく、もし「六臓」にするなら「心包」という架空の臓器を含むらしい。

膵臓は強力な消化酵素を蓄えており、それを生体機能により膵臓の管から漏れない様にしています。しかし、アルコールの過剰摂取や免疫細胞の異常などで管から漏れ出ることがあります。すると膵臓をはじめとする、周囲の臓器を消化する膵炎を引き起こすことがあります。酵素が、漏れる量が少なければ症状も軽いですが、大量に漏れでると、重症化してしまい、時には命に関わる事もあります。

また、人が亡くなると、生体機能が維持できなくなり、膵液が漏れだして膵臓を溶かしてしまうため、死後の経過時間が長い解剖では膵臓が残りにくかったりします。

「膵臓」が「五臓」に含まれなくなった理由を「亡くなった方の遺体を解剖して、膵臓が残ってなかった」のだろうなと勝手に解釈しながら、「五臓」から興味を失いました。

自分なりに今回のコラムを書いていて思ったのは、一般的にも医学的にも「肺」と呼ぶ、「肺臓」を間違えずにちゃんと、5臓に含めた、その頃の自分を褒めてあげたいということでした。

ちなみに「六腑」は「胆」「小腸」「胃」「大腸」「膀胱」と容易に臓器が予想される呼び名と架空の臓器「三焦」で六腑らしく、一瞬で興味がなくなりました。

最後までお読み頂きありがとうございました。

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