海藻を消化できるのは日本人だけ?|医療法人 好友会 ひらたクリニック|羽曳野市、古市駅の消化器内科・内視鏡内科・内科

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海藻を消化できるのは日本人だけ?

海藻を消化できるのは日本人だけ?|医療法人 好友会 ひらたクリニック|羽曳野市、古市駅の消化器内科・内視鏡内科・内科

2025年8月18日

こんにちは。
ひらたクリニックです。
先週はお盆休みをいただきました。今週から診療を再開いたします。
また、今週は混み合う事が予想されますのでお時間に余裕を持ってご来院ください。

題名にあるとおり、海藻を消化できるのは日本人だけって聞いた事ありませんか?
これは「海藻をしっかり消化できるのは日本人だけかもしれない」という研究結果があります。
本日のブログはそんな「腸」と「海藻」のちょっと面白い関係をご紹介します。
良かったら最後までお読みください。

海藻って、実は“消化しにくい食べ物”

まず、海藻の成分には「フコイダン」「アルギン酸」など、ちょっと聞きなれない物質が含まれています。
これらは人の消化酵素では分解しにくいんです。
つまり、多くの人は海藻を“消化せずに通過させている”ということになります。
「じゃあ食べても意味ないの?」と思うかもしれませんが、そんなことはありません。 海藻には食物繊維がたっぷりで、腸内環境にはとても良いんです。

特別な菌の存在

実は、日本人の腸内には「海藻を分解する酵素をもった細菌」が多く住んでいることが分かっています。
この発見のきっかけは、「お寿司」でした。
フランスの研究者が、日本の海苔を分析したところ、そこに海の細菌が付着していることに注目。さらに、日本人の腸内にその細菌と似た遺伝子をもつ腸内細菌がいることを突き止めました。
その細菌の名前は「バクテロイデス・プレビウス」。
欧米人の腸内ではほとんど見つかりませんが、海藻をよく食べる日本人には多く存在しています。

腸内細菌は食べ物の記憶を持っている!?

なぜ日本人と欧米人で違いがあるのでしょうか?
実は、腸内細菌は長い年月をかけて食文化に合わせて進化していると考えられています。
つまり、代々「海藻を食べてきた日本人」だからこそ、海藻を分解できる腸内細菌が腸に根づいたと言われています。しかもその細菌たちは、海苔などを生で食べることで、腸に住みつくチャンスを得たと言われています。

消化する菌の居ない人はどうしたら良い?


ここまで読むと、「消化する菌が居ない人は海藻を食べたらダメなの?」と思うかもしれませんが、ご安心ください。
たとえ菌が居なくて完全に消化できなくても、海藻類は腸にとって良い食物繊維の塊です。
消化されずに腸まで届いた食物繊維は、善玉菌のエサとなって、腸内環境を整えてくれます。
つまり、「消化できない=身体に悪い」では無く、身体にとっても良い影響を与えてくれます。

まとめ

長年の「和食文化」が、腸内環境を育ててきました。日本人には海藻を消化できる腸内細菌が多く消化できる人が多いです。
また、海藻は消化されにくくても、腸にやさしい食材です。

毎日の食事が、腸内環境をつくります。
これからも、海藻など身体に良い食材を上手に取り入れて、腸から健康を目指していきましょう!

最後までお読みいただきありがとうございました。

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