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胸部聴診の目的

暖かい陽気になり過ごしやすくなってきましたね。その一方で花粉症の症状が出始めている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?今年は花粉の飛散量が多いということから今年から花粉症を発症される方もいらっしゃるかもしれませんね。しっかり花粉症対策を行って少しでも症状が軽く済むようになればいいですね。

今回は特定検診や一般検診、咳が出るなどの症状がある時に胸の音を聞かせていただきますが、その時に関する疑問をいただいたので、その疑問に関してブログを更新しました。ぜひ見てみてください。

胸部の聴診の目的は?

胸部聴診の目的は、患者さんの肺の状態や心臓の音を聴くことで、様々な呼吸器疾患や心血管系疾患を診断することです。胸部聴診は、医師や看護師が聴診器を使って、患者さんの胸部の前面・後面・両側面を聴診します。

胸部聴診によって聴くことができる主な音は、呼吸音(気管や気管支など)、肺野の雑音、胸部摩擦音、心音などです。これらの音を聴くことによって、肺気腫、肺炎、気胸、肺塞栓症、心不全、弁膜症、心筋梗塞などの病気を発見することができます。

  • 気管・気管支の気流の状態を確認する
  • 気管・気管支の狭窄の程度や閉塞の有無を確認する
  • 気道内分泌物の貯留の状態を確認する
  • 心臓の弁の異常の有無を確認する
  • 左心室の拡大や肥大の有無を確認する

聴診の方法は?

聴診方法は前面と背面を聴診する方法があります。

胸部の前面を聴診する方法では、主に呼吸音や胸部摩擦音を聴くのに適しています。具体的な方法は、聴診器を胸部に密着させ、音を聴きます。この方法は、肺の表面近くの音や心臓の音を聴く事が出来ます。胸壁の骨や筋肉の厚みによって音が変わることがあるため、聴診器の位置を微調整する必要があります。

背中の側面を聴診する方法では、主に肺野の音を聴くのに適しています。具体的な方法は、聴診器を背中に密着させ、音を聴きます。この方法は、肺の深部近くの音を聴くため、胸壁の骨や筋肉の影響を受けにくいため、より正確な聴診ができる場合があります。

どちらの方法でも、聴診器の鉢部分を患者の皮膚に密着させ、音を聴きます。また、聴診器を動かしながら、複数の場所を聴診することで、より正確な診断が可能になります。

衣服の上からではなく直接聴診をさせてもらいますので、衣服をまくってもらいます。その際、衣服を脱いでいただかなくてもかまいません。衣服の下から聴診器を入れさせてもらいます。

前と後ろの両方から聴取しますので、スタッフが衣服を持つのをお手伝いさせていただきます。

なぜ衣服をまくらないといけないの?

衣服の上からでは、衣服との摩擦音によって音の聞こえが悪くなるため、聴診器を直接肌に密着させて聴取する必要性があります。

聴診することで何がわかるの?

呼吸音の減弱や消失、副雑音の有無によって、おおよその疾患がわかります。

胸水の貯留の有無、無気肺、気管支喘息、肺炎、気道狭窄、心不全などが呼吸音からわかります。

心音からは、心臓弁の閉鎖不全や狭窄症がわかります。

 

いかがでしたか?

胸部を聴診することでわかる疾患がありますので、気になることがある時はご相談ください。

肺疾患や心臓疾患が疑われる場合は、それぞれの専門医へご紹介させていただきます。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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