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こんにちは。
毎日暑い日が続きますが、体調を崩されていませんか?無理をなさらず過ごしていただきたいと思います。
今回は、腹部超音波検査で経過観察をさせていただいている疾患の一つに胆のうポリープがあります。一体、胆のうポリープって何?というところをお伝えしたいと思います。ぜひ見てみてください。
胆のうって何?
胆のうは、肝臓と十二指腸をつなぐ胆管の途中にあり、西洋梨のような形をした消化管です。
胆のうは、肝臓で作られた胆汁を貯めて、濃縮するという役割があります。胆汁には食べ物の消化を助ける働きがあり、食事を摂ると胆のうに貯めていた胆汁が、胆管を通じて十二指腸に送り込まれます。
胆のうポリープとは
胆のうの粘膜から胆のうの内側に発生した隆起のことで、検診や人間ドックなどの腹部超音波検査を行った際に偶然見つかることが多いものです。
大部分が良性で、ほとんど癌化することはないと言われていますが、稀に悪性のもの(=胆のう癌)が存在するケースもあり注意が必要です。
胆のうポリープの種類
胆のうポリープは大きく分けて5つに分類されます。
胆のうポリープの原因
胆のうポリープができる原因は詳しくわかっていません。コレステロールポリープは、大半が胆汁中のコレステロールが胆のう粘膜に付着したものであり、近年の食生活の欧米化が原因の一つとなっている可能性が指摘されています。
胆のうポリープの症状
胆のうポリープには、自覚症状はありません。それが大きな特徴と言えます。そのため、自分で気づくというケースはなく、検診や人間ドックなどで腹部超音波検査を行った際に偶然見つかるものが大半です。
胆のうポリープの検査
検査には腹部超音波検査や造影CT検査、MRI検査、超音波内視鏡検査が行われます。CT検査やMRI検査ではポリープが小さい場合は写らないことや胆石と見間違えることがあります。まずは、身体の負担の軽さも考慮し、腹部超音波検査を行うことが多いです。その他、補助検査として血液検査で肝機能や腫瘍マーカーのチェックも行う場合があります。
胆のうポリープの治療
胆のうポリープに悪性の可能性が少しでもある場合、手術もしくは非常に慎重な経過観察が必要になります。
手術は、胆のうの場合、胃や大腸のポリープの様にカメラでポリープだけを切除することはできず、胆のうをまるごと摘出する必要があります。全身麻酔下で、腹腔鏡下、または開腹での胆のう摘出術が行われます。術前の胆のう癌の可能性の高さによってどちらの術式かを選択します。
胆のうポリープが悪性の可能性は低いと判断された場合でも、この部分は組織検査で確定診断をつけることが困難な臓器であることから、定期的な経過観察が必要となります。ポリープが大きくなっていないか、形に変化がないかなどを腹部超音波検査や造影CT検査などの方法で、定期的(6ヶ月~1年)にチェックする必要があります。
いかがでしたか?
胆のうポリープは偶然見つかることがほとんどです。先でも述べたように良性ポリープのことが多いのですが、稀に悪性の場合もあります。そのため、当院の腹部エコーで胆のうポリープが見つかった方は6ヶ月から1年に1度は腹部エコーをお勧めさせていただいています。自覚症状がないので人間ドックや健診でもかまいません、定期的な検査を受けていただければと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。