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胃潰瘍について

こんにちは。

今回は趣向を変えて、胃潰瘍について3部作でお送りしようと思っています。

第一弾!!

今日のテーマは『胃潰瘍について』

胃潰瘍って良く聞く病気ですが、実際どんな病気なのかをお教えいたします。

胃潰瘍とは

胃潰瘍の「潰瘍(かいよう)」とは、皮膚や粘膜がただれたり、崩れ落ちるという意味で、胃潰瘍は「消化性潰瘍」とも言われています。 以前は、男性に多い病気でしたが、近年では女性にも多く見られ、若い人の発症率も高くなってきました。

 

つづいて下のイラストをご覧ください。

胃の粘膜は大きく分けて4層になっています。上から粘膜層、粘膜下層、筋層、漿膜(しょうまく)といいます。潰瘍がどの程度の深さまで到達しているかによって4段階に分類され、さらに病期によって6段階に分類されます。

深さによる分類

UL-1・・・表面にある粘膜のみの損傷で潰瘍ではなくびらんと言われ、びらん性胃炎と診断されます。

UL-2・・・潰瘍が粘膜下層に到達している状態です。胃痛・心窩部痛・吐き気などの症状が出る場合があります。

UL-3・・・潰瘍が筋層まで到達している状態です。激しい痛みがあり、出血を伴う事が多く、吐血・タール便(黒い便)を伴います。

UL-4・・・潰瘍が漿膜まで到達しており、とても危険な状態です。胃の壁を貫く直前であり、万が一穿孔を起こしてしまうと腹膜炎を併発し、緊急手術が必要となってきます。

病期による分類

胃潰瘍の病期は大きく分けて活動期(active stage)・治癒過程期(healing stage)・瘢痕期(scarring stage)の3つに分けられます。さらにそれぞれを2段階に分ける事により6つの分類に評価する事ができます。

A1ステージ・・・潰瘍が活発に活動している急性期です。血の塊や出血を認められることがあり、潰瘍の辺縁は浮腫状に膨らみます。

A2ステージ・・・潰瘍底が白苔に覆われ、血の塊や出血がなくなり、辺縁の浮腫も減衰していきます。

H1ステージ・・・潰瘍が小さくなってくる頃です。潰瘍辺縁の浮腫は無くなり、赤色の再生上皮がでてきます。

H2ステージ・・・さらに潰瘍がちいさくなり、再生上皮が著名となります。

S1ステージ・・・潰瘍は焼失し、赤色の瘢痕となります。

S2ステージ・・・発赤が消失し、白色の瘢痕となります。

 

最後まで読んで頂きありがとうございます。今回は胃潰瘍の分類について詳しく説明しました。次回は胃潰瘍の症状と原因について説明しようと思います。

お楽しみに!

 

『症状と原因』はこちら

胃潰瘍『症状と原因について』

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