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消化器官の働き 第1回『口腔』

こんにちは。ひらたクリニックの看護師:谷口です。

食欲のなんとかなど関係なく、私は食べることが大好きです。毎日おいしく食事ができるのは、消化器官が働いてくれているからです。

そんな消化器官ですが、どういう働きをしてくれているのでしょうか?各消化器官の働きを紹介していきたいと思います。

今回シリーズ1回目は、『口腔』についてブログを更新しました。

良かったら見てみてください。

 

消化器系とは

消化器系は口から肛門まで続く器官で、食物を摂取する、摂取した食物を栄養素に分解する(消化)、栄養素を血液中に吸収する、消化しにくい残りの部分を体から排泄するという働きをしています。消化器は以下の部分から構成されています。

・口腔

・のどと食道

・小腸

・大腸

・直腸と肛門

また、消化器系には、消化管の外側に位置している以下の臓器も含まれます。

・膵臓(すいぞう)

・肝臓

・胆嚢(たんのう)

 

消化器系は胃腸系とも呼ばれますが、どちらの呼び名もこの系の機能や要素を完全に表せているとはいえません。消化器系の臓器には、消化とは無関係の血液凝固因子やホルモンを分泌したり、血液から有害物質を除去するのを助けたり、薬を化学的に変化(代謝)させる働きもあります。

口の多様な機能

口にはいろいろなものが入ってきます。息を吸えば空気が入ってきます。水分や固形物などの食べ物も入ってきます。水分には冷たいもの、熱いものがあり、固形物には柔らかかったり、堅かったり多様なものがあり、それらを受け入れます。

しかし、腐ったものや、食べるのに適当ではないと判断したものは、それらを外に吐き出すということもします。口は、食べ物や飲み物を選別する関門の役目を果たしています。

しかも口は、空気は気管から肺の中に、食べ物は食道から胃の中にというふうに、しっかりと振り分けをしています。そういった機能がなければ、胃には空気がいっぱい入り、食物が肺に入ってしょっちゅうむせるという悲惨な事態になります。

さらにそのうえに、息を吐いたり、言葉をしゃべったりという役目も果たしています。

なかには、ものを食べながらおしゃべりをするということもできます。

センターラインが引かれているわけでもないのに、食物や空気の交通整理がみごとに行われています。

口というのは、すごいところなのです。

消化器としての口の役割

食物は口の中で、噛み砕かれて、消化されやすい形になります。

前歯で物を噛み切り、奥歯で物を噛み砕き、すり潰します。顎や舌をうまく動かして、食物を適当な大きさにします。細かく噛み砕かれた食物と唾液をよく混ぜ合わせ、飲み込みやすい形にします。

ものを噛み砕くというのはいくつかの意味があります。

まずアミラーゼという消化酵素を含んだ唾液とよく混ぜ合わせて、炭水化物消化の第一段階を行うという意味があります。細かくなり、唾液とあわせることにより、飲み込みやすい形にするという意味があります。細かくするということは表面積が増すことです。表面積が増えれば、それだけ消化酵素の作用を受けやすく、消化されやすくなるわけです。

唾液の多様な役割

唾液腺は、大唾液腺と小唾液腺があります。頬のところにある耳下腺、顎の下にある顎下腺、そして舌の下にある舌下腺が、大唾液腺といわれます。

舌、唇、頬、口蓋などの粘膜にはたくさんの小唾液腺が存在しています。

唾液には、アミラーゼというデンプンなど炭水化物を消化する酵素が含まれています。唾液により噛み砕かれた食物が十分に柔らかくなり、飲み込みやすくなります。

唾液は、口腔内の清潔を守るのにも重要な役割を果たしています。唾液の中に含まれるリゾチームは細菌の細胞膜を破壊する機能をもっています。ですから、唾液が出なくなると、虫歯になりやすくなります。

歯について

乳歯は生後6ヶ月ごろから生え始め、6~7歳頃から永久歯へと生え変わっていきます。永久歯は2本の切歯、1本の犬歯、3本の小臼歯、2本の大臼歯という左右8対の合計32本からなっています。

8020運動というのは、80歳になっても歯を20本以上残そうというスローガンです。しかし、50歳を境に歯を失う人が多いです。

歯を失う大きな原因に歯周病があります。歯周病により歯の周囲組織が破壊され、歯を支えきれなくなって、歯が抜けてしまいます。

歯周病の原因には、加齢や口腔内が不潔であることが関係します。また、過労、睡眠不足、ストレスといった生活習慣の乱れ、喫煙、糖尿病、骨粗鬆症なども関係します。歯周病を防ぐには、生活習慣の改善や、病気の治療、歯や歯肉の健康と清潔を保つことが大切です。

消化器官の働きについて、第1回目は『口腔』についてでした。

口腔内を大切にして、これからも美味しいものを食べたいですね。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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