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内視鏡の洗浄方法

2022年冬季オリンピックが終了しましたね。寒い中熱戦を繰り広げ、頑張ってくれたすべてのオリンピック選手に敬意を表したいと思います。

さて今回は内視鏡の洗浄について説明していきたいと思います。内視鏡のファイバーは検査しても廃棄されずに『洗浄』と『高水準消毒』を行って繰り返し使用されています。

ここで問題となってくるのは感染です。このファイバーを介した感染を引き起こさない為に、日本消化器内視鏡学会などにより内視鏡の洗浄・消毒に関するガイドラインを作成しており、洗浄・消毒の推奨手順を定めています。さらに、内視鏡を製造するメーカーによって、より具体的でくわしい手順が定められています。

当院でも、これらの手順に基づき、適切な洗浄剤・消毒剤を使って内視鏡の洗浄・消毒が行われています。詳しく説明していきたいと思います。

使用直後(ベッドサイド)の洗浄(1次洗浄)

  • ガーゼで速やかにふき取る・・・光源(本体)に繋いだ状態で、ファイバー外側に付着した血液や粘液等を酵素系洗剤を付けたガーゼでふき取ります。血液や粘液は乾燥すると固まってしまう為、速やかに取り除くことが重要です。
  • 吸引・生検チャンネルの洗浄・・・ファイバーの内側にある、吸引や生検を行うチャンネルの洗浄を行います。こちらも血液や粘液が乾燥する前に酵素系洗剤を吸引し、除去しています。
  • 送気・送水チャンネルの洗浄・・・送気・送水チャンネルは専用のアダプターを取り付け強力送水を行います。これを行う事で内部に入った血液や粘液を押し出し、洗浄する事が出来ます。

洗い場での洗浄(2次洗浄)

  • ファイバー外側の手洗い洗浄・・・1次洗浄である程度の汚れは取り除いていますが、再度酵素系洗剤を付けて操作部から先端まで入念に手洗いで洗浄をします。
  • 吸引・生検チャンネルのブラッシング・・・専用のブラシを用いて、吸引・生検チャンネルの洗浄を行います。この吸引・生検チャンネルは細くて長い筒状なのでしっかり洗浄を行わないと汚れが残りやすい部分です。しっかり洗浄を行っています。

自動洗浄機による洗浄・消毒

内視鏡の自動洗浄装置は様々なメーカーから出ています。消毒液も様々で、各社色々な特徴があります。

当院ではオリンパス社製のOER-4を使用しており、メーカーの手順書通り装置にファイバーをセットし、洗浄・消毒を行っています。定期的にフィルターの交換や消毒液の確認を行い、消毒効果の確認も行っています。

内視鏡検査を受ける際に、ファイバーを身体の中に入れる事に抵抗がある方もいらっしゃるかも知れません。当院では学会からのガイドラインに沿った手順で洗浄・消毒を行って感染対策しており、安心安全に検査を受ける事が出来ます。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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