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消化器官の働き 第7回No.2『肝臓』


早いもので、もう5月も終わりですね。ジメジメした梅雨がやってきます。雨が降ると出かけるのもおっくうになってしまいます。雨に濡れて風邪をひかないように気をつけましょう。

今回は、消化器官の働き第7回No.2です。『肝臓』の働きの2回目となります。ブログを更新しましたので、よかったら見てみてください。

肝臓の働き

肝臓は実に多彩な働きをしています。その働きは次の通りです。

ブドウ糖の代謝

肝臓は栄養素の分解・合成工場兼貯蔵庫ということができます。当座は必要ない余分なブドウ糖からグリコーゲンを合成し、蓄えています。絶食などで身体に栄養が入ってこないときには、グリコーゲンを分解してブドウ糖にしたり、アミノ酸からブドウ糖を合成したりします。

ブドウ糖が重要なのは、脳がブドウ糖しかエネルギー源として用いることができず、しかもブドウ糖の消費が多いからです。

アミノ酸と蛋白質合成

肝臓は、アミノ酸を合成したり、アミノ酸から蛋白質を合成します。

血液を凝固させる凝固因子のほとんどは肝臓で合成されています。ですから、肝臓の働きが悪くなると、血液が止まりにくくなってしまいます。生体防御に必要な免疫グロブリンの産生も行います。

脂肪の代謝

脂肪酸の分解や脂質の合成にも関わっています。

あまり栄養を摂りすぎたり、アルコールを飲みすぎると、中性脂肪が肝臓に溜まり、肝臓が腫れた状態になる脂肪肝という病気になってしまいます。糖尿病や、ある種の薬物、毒物でも起こります。肝臓には通常4~5%の脂肪が含まれていますが、脂肪肝では、脂肪の量が10~30%にもなります。西洋料理で珍重されるフォアグラは、実はガチョウやカモの脂肪肝です。本来の肝臓の色は失われ、脂肪で白っぽくなっています。

古くなった赤血球の処理

赤血球の寿命は120日間ほどです。赤血球には、ヘモグロビンが含まれています。ヘモグロビンは、鉄を含んだヘムという色素と、グロビンという蛋白質からできています。古くなった赤血球は脾臓や肝臓、骨髄で貪食され、破壊されます。1㎣の血液には400万前後の赤血球が含まれていますが、そのうちの4~5万個が毎日寿命がきて分解されていると考えられます。肝臓はヘモグロビンを分解して、ビリルビンを合成し、胆汁内に排泄しています。鉄の貯蔵も行います。

ホルモンの活性化や分解

肝臓は、ホルモンの活性化や分解にも関与しています。

胆汁の生成とはたらき

肝臓では胆汁が作られます。胆汁は、黄色く苦みがあるアルカリ性の液体です。一日に0.5~1ℓもの胆汁が肝臓でつくられています。胆汁には消化酵素は含まれていませんが、脂肪の消化や吸収に重要な役割を果たす、胆汁酸を含んでいます。胆汁酸は脂肪を乳化しミセルと言われる小さい分子に分解したりして、酵素の作用を受けやすくするとともに、脂肪を消化するリパーゼの働きを活発にします。胆汁は脂肪酸と結合して、腸管から吸収されやすい形にします。

黄疸の原因となるビリルビン

ビリルビンは胆汁色素とも呼ばれます。胆汁の中に0.2%程度含まれています。ビリルビンは、赤血球中のヘモグロビンの破壊によってできます。ビリルビンやその代謝によって出来るウロビリノーゲンにより、尿や便が黄色になります。

赤血球がたくさん破壊された場合(輸血中の赤血球は破壊されやすい)や、胆道がつまって排泄されにくいとき、肝炎などの肝臓の障害で、ビリルビンの血液中の濃度が上昇します。粘膜や皮膚にビリルビンが蓄積すると、黄疸として観察されます。

肝臓は身を呈して身体を守る

肝臓は、薬物を無毒化し、胆汁中に排泄する解毒機能を持っています。また、薬物を代謝して水溶性のものに変え、腎臓から排泄されやすいようにもします。肝臓は身を呈して、身体を守っているといえるかもしれません。

服用した薬物は吸収され、門脈を通り肝臓に運ばれます。肝臓で吸収された一部の薬物は代謝・排泄されます。逆に、肝臓で代謝を受けると、効力をもつようになる薬物もあります。

肝臓とアルコール

アルコールの20%は胃から、残りは小腸から吸収されます。アルコールは門脈まで運ばれ、肝臓に至り、そこで代謝されます。アルコールは、酵素の働きによりまずアセトアルデヒドになります。アセトアルデヒドはさらに酢酸にまで分解され、最終的には二酸化炭素や水として排泄されます。

肝臓は体重70kgの人なら1時間に7gのアルコール(日本酒なら60ml、ビールなら200ml、ウィスキーなら20mlくらいに相当します)を処理することができます。アルコールを飲みすぎたり、アルコールを分解する酵素が足りなかったりすると、アルコールやアセトアルデヒドが体内で蓄積します。その重症例が急性アルコール中毒で、一気飲みなどをしたときに起こります。翌日まで頭痛や吐き気などの症状を残すのが、二日酔いです。これは、体内に溜まったアセトアルデヒドにより起こります。

脂肪の代謝でも述べたようにアルコールの飲みすぎで脂肪肝になります。日本酒で3合、ビールで大瓶3本、ウィスキーをシングルで6~7杯以上を5年間も飲み続けると、脂肪肝になるといわれています。日本酒を5~6合、1週間飲み続けただけでも脂肪肝になるといわれています。

お酒は百薬の長といわれますが、アルコールの飲みすぎは、肝臓に負担をかけ、脂肪肝やアルコール性肝炎、さらにアルコール性肝硬変へと進行する可能性があります。

いかがでしたか?肝臓の働きは多岐にわたります。しかし、肝臓が障害を受けていても症状を表してくれません。

アルコールがすきな人は週に何日か休肝日をとるようにしましょう。また、食後は胃での消化に血液が必要となるため肝臓での血流量が少なくなります。食後は肝臓に障害のある方はゆっくり休んでもらうと肝臓の血流も保たれます。

肝臓の働きについて2回に分けてお伝えしました。何か心配なことがあるかたはご相談ください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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